善正寺だより第347号(令和4年11月号)が更新されました
更新日: 2022年10月29日
めっきり秋らしくなった今日この頃、如何お過ごしですか?
急激な寒暖の差に体調を崩されないように、くれぐれもご自愛ください。

先ごろ届いた宗報10月号(西本願寺発行の宗教誌)の巻頭言に、この度築地本願寺輪番から本願寺執行長に就任された安永雄彦氏のご挨拶文に、大いに感動して大きな拍手を送りたいと思います。
さすがお寺の中で育った僧侶には、気づかない問題点を勇気をもってズバリと指摘されました。簡単に要旨を紹介。

「大きな国内外の時代環境の変化の中で『変化に対応する本願寺』の変革が最たる課題です。様々な制度や組織、伝道布教の在り方も大きな変革を求められます。
誰もが現状を変えることは避けて先送りしたいに違いありません。
しかし何もしななければ衰退していくのが、自然界のみならず歴史的教訓です。仏教界も例外ではありません。
特にお寺の価値を決める主体が、宗教者を中心とする寺院側から、受けてである門信徒側に大きく転換したことであります。
人口減少に加えて大都市圏移住を中心とした社会経済環境変化の中で、江戸時代から続く檀家制度はもはや崩壊しつつあり、今後は家族制度を前提としない寺院運営が必要な時代になったということです。
浄土真宗の価値は変わりませんが、寺院や教団の価値を決めるのは、宗教者ではなく世間一般の人々や門信徒の方々です。お寺が浄土真宗のファンの方々に求められる存在になることです。

そして今、新しい門信徒の創造が必要であり、様々なイノベーション(変革)が必要です。
受け手の目線に立って、それらの方々の思いに寄り添い、期待に応える活動が求められます。先ずは受け手中心の活動を職員と共に実践してゆきたいと思います

おそらく大きな波風が立つだろうと予想されますが、私はよくぞ言って下さったと大いに期待しています。どうか今後とも、お導き下さいますようにお願い申し上げます。

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